金融商品等取引名目の特殊詐欺

振り込め詐欺と似たような詐欺類型を警察は「特殊詐欺」と位置づけていますが、未公開株や社債の売買に絡む犯罪などもそこに含まれています。昔は、未公開株や社債の売買に際しては、業者がきて「これは必ず値上がりしますから」と持ちかける単純な詐欺方法でした。

ところが最近は、業者がだまして未公開株や社債を買わせる前に、ほかの人間に「こういう社債とか未公開株があれば、高く買い取りますよ」という電話をあらかじめ入れさせておくわけです。そのあとに、本格的にだます人間が訪ねていく。だから、つい信じ込んでしまう。

2013年に摘発された例では、「あなたが購入した社債を、内は3.3倍で買い取ります。今回は運のよい人が選ばれました」という連絡が被害者に入りました。

このケースでは、事前に「太陽光発電会社」と名乗る企業から、社債購入者を募集するパンフレットが届いていました。それを3.3倍で買い取ってくれるというのですから、被害者は、つい社債を買ってしまったのです。

このように、まったく無価値の社債や未公開株を発行する業者が訪問して高く買わせるだけでなく、事前に第三者を装った人物が電話してきて「有利な条件で買い取ります」と情報を与えているケースが頻発しています。もちろん、あとで第三者に電話してもつながりません。役割分担された「劇場型」の詐欺集団なのです。